農産物検査員ってどんなことするの?

日本人の主食であるコメ・麦など穀類の品質検査を担う

消費者が日々口に入れるコメ・麦・大豆などの銘柄や品位などの消費者が見ただけでは判別できない項目について、客観的に品質を検査する仕事です。
検査項目は産地を始め、品位、銘柄、種類などの項目で、これらが申告された内容と異なっていないかをプロフェッショナルの目で厳しくチェックします。

例を挙げると、コメの品位は1等級・2等級・3等級・規格外と4つの段階に分類されています。
さらに、コメの中でもうるち米・もち米・日本酒用の醸造米ごとに等級に分ける基準が決められており、粒の揃い方や水分含有量等も等級判定に大きく影響します。
コメの銘柄は有名なところでコシヒカリ、あきたこまち、ひとめぼれ、ササニシキなど品種別に付けられた名前ですが近年のグルメブームもあり次々に新たな銘柄が誕生しています。

政府が買入れるコメは、この品質検査を受ける事が義務付けられています。
生産者の目線で見れば品質検査の結果が直接、政府買入価格に反映するため、客観的で正確な判断が求められます。
消費者にとってはおコメを見ただけでは種類も銘柄も判断が付きません。
産地偽装や偽ブランド米等のトラブルもあり消費者の目は厳しくなっていますが、購入の意思決定基準は品質検査を受けた後の表示に頼るしかありませんので、その意味でも正確な判断が求められます。

農産物検査員になるには

穀物検査員になるには2つの条件があり、1つ目は農協やコメ類の売買取引関連企業に所属して、検査にかかる1年以上の実務経験を有する事です。
2つ目は農林水産省が認める機関が主催する研修を受講し、その試験にパスする事です。
この試験においては食糧法や農産物検査法等のコメ・麦・大豆に関する関係法規知識、実際に行う分析や鑑定のスキルが試されます。

農産物検査員に向いた方

穀物の成分分析や銘柄鑑定などを通じて、国民の食に関する安全・安心を確保する使命感を持つ方に向いています。
法律と関係の深い業務が多いため、正確な法律知識に基づき分析や鑑定を遂行する技能が要求されます。
出荷される穀物に異物が混ざり込んでいないか厳しくチェックし、不良なモノを市場に流通させないという責任感を持つことも重要ポイントです。
日本の食卓を安全に守るという使命感の強い方に最適な業務と言えます。

農産物検査員の将来性

近年の消費者は、「食」に関する健康志向あるいは安全意識が極めて強くなっていると言えます。
コメなど穀類が他の食物素材と異なる点は、よほど悪品質でない限り、消費者が見ても品質の良し悪しの判断が付かないことが挙げられます。
またコメは日本人の主食で、TPP協議においても関税が維持されることとされたほど国の政策でも重視されている食物です。
これらを考え合わせると良質な穀物生産に対しては高い関心が持ち続けられるものと考えられ、将来ますますその期待は高まるものと考えられます。